ネタバレあり。久しぶりにアニメ以外の映画を見たララランド
子どもが怒ったり泣いたり文句を言ったり、全身で感情を表現しているのを見て、
「あー、大人って、もっと泣いたり笑ったりするべきだよね。」
とふと思う。
私はそういう子どもでは無かったのですが。
今も私はドラえもん(スタンドバイミー以外の)で泣くんですけど、「泣ける映画」と言われるとくだらないなあと思って興味を失ってしまうのです。
最近はアニメすらレベルが低くて見る物ないし。
…。
とかそういう斜に構えて何も受け入れないの良くないな!
と奮起して、Amazonプライムビデオで映画を見ようと思い立ったわけです。
しまじろうのトイレちゃんが大好きになってしまい、5分おきに「トイレ、いきゅ?」と言ってトイレのドアを開けろと騒ぐ1歳4か月の娘に邪魔をされつつ、ララランドを見ました。
ミュージカルって子供の時は共感性羞恥?で苦手でしたが、歌が好きなので、大人になったら好きになりました。
シカゴとか、ディズニー映画も今はすごく面白いです。
ララランドはミュージカル風?ですかね。
冒頭、いきなり渋滞の車の中からみんなが歌い出します。
家のテレビで音が小さいせいか、映画全編通してカラオケで歌いたくなるような気に入った歌は無かったですね。
聴いてる分には良いです。
手法とか、あの映画のオマージュとかはわからないので稚拙な感想になりますが。
女優の夢を追う女主人公。
けなげに夢を追うっていうよりは、ダメだとすぐふてくされます。
本当のジャズの店を持つのが夢の男主人公。
頑固な変わり者、人が求める曲を弾けなくて、レストランのピアニストだったのを解雇されたりする。
どっちも性格がきつくて、共感したり好きになったりはできません。
でも映画を見てる!って満足感がありますね。
私が見ているのはスクリーン(テレビですけど)。
キャラクターはその向こう側にいる非現実的なもの。
ダンスが心情を表しているんですよね?
恋愛は2人が踊ったり歌ったりしている間に進んでいきます。
2人が運命的に出会う事によって、それまでくすぶっていた夢が成功へ動き出す。
割と簡単に成功への道が開かれるサクセスストーリーですが、苦労はストーリーが始まる前段階までに散々しているのでしょう。
ここからはネタバレです!
同棲を初めてラブラブだったはずが。
女主人公が実家の母親と電話していて、「彼のお金の心配」をされるところから一転します。
あ、すごい現実的にありそうな…これはまずい。
会話の一端を聞いていた男主人公は、彼女の為にちゃんとした稼ぎを得ようと、自分のポリシーを捨てて誘われていた友人のジャズ(笑)バンドに参加。
バンドは何年もワールドツアーをするほどの大成功!
成功していない女は、男が帰ってこないのが寂しい、彼が勧めた1人舞台をやるのが不安、これってあなたがやりたかった音楽?みたいなことを言って喧嘩。
いよいよ1人舞台の日、彼は絶対観に行く、応援すると言っていたのに、雑誌の撮影を受けているうちに時間が過ぎてしまいました。
客席はがらがら(でも何人かはいた。)、控室で「ありゃ駄目だ」「大根役者」と言われているのを聞いてしまい、荒れて実家に帰ってしまいます。
男はバンドを辞めたのでしょう、一人になった家でうだうだ過ごしていると、女宛の電話が来て、「ある映画の役に女をぜひ使いたい!」と。
そこで実家まで車を飛ばし、女を迎えに行ってくれます。
オーディションを受けて女は映画撮影の為、パリへ。
喧嘩は落ち着きましたが、2人の付き合いをどうするか。
「夢を掴んだなら没頭しなきゃだめだ。」という男の言葉に、涙を溜める女。
「ずっと愛しているわ」「僕もだよ」で、2人は別れる事になりました。
5年後!
ハリウッド女優になった女主人公は、なんと別の男と結婚して子供がいます。
超幸せな家庭を築いて、旦那とラブラブデートにおでかけ。
偶然の偶然に入ったお店の看板にびっくり!
前に、自分が考えた男の店の名前だったのです。
大盛況の店。質の高いジャズの演奏が終わり、オーナーの男主人公が出てきます。
そこで客席に女がいるのを見つけ…。
2人が出会った時の曲を弾く。
すると、出会いのシーンに逆戻り!
女の言葉にそっけなく返してしまった過去を修正!
女の言葉に即熱烈なちゅー!
あの喧嘩もこの喧嘩も、こうしていれば大丈夫だった!
ニセジャズバンドの友人の誘いはポイー。
彼女の1人舞台を大勢の観客と共に見て、舞台は大成功!
舞台を気に入った配役ディレクターが彼女を連れて行きそうになるけど、自分がパリについていけばいいよね!素敵なジャズのお店もあるし!
そして二人が結婚して子供が生まれたホームビデオが映し出される…。
街へ繰り出し、良い感じのジャズバーに入る。
隣同士に座って、素敵な演奏を聴く。
でもステージでピアノを弾いているのは、やっぱり自分…過去は戻りませんでした。
2人はしばらく見つめ合っていましたが、少しだけ微笑み合って、女は店を出ていくのでした。
えー…
寂しい…こんな寂しい…モヤる?とも違う…。
えー?
そんな感想しか出てこない!
女は裏切るよね。
ずっと愛してるわとか言って他の男と結婚したりするよね。
でも、一緒にいるとだめになる関係ってあるしね。
男は一所懸命やったと思うんだよね…。
結婚しちゃって子どもまでいることは、旦那とお店に来なくてもハリウッド女優のゴシップとかでニュースで知ってたよね…。
その時の心情たるや…おお…。
過去に戻った時に、修正してるのが男の行動。
男の後悔、未練…
救いは、男も自分の夢を叶えて大成功していた事。
2人が出会ったから夢は動きだし、2人で一緒にいたら夢はダメになってた。
ストーリーはそんな感じでした。
芸術作品なんだなぁと思いました。
色んなダンス踊れてすごい。
時々、女の真顔のアップが長くて怖い。
フランス映画とミュージカルを融合というレビューを見ましたが、まさにそれかも。
アメリを見た後の、「…え?」感。
しかし、ちょいちょい笑かしてくる場面もあって、面白かったです。
最後の男の目が寂しそうすぎる…。
もしかしたら男もさっさと結婚して家庭があるかもしれないけどね!
それなのにこういう顔するのが、まさに男らしいと思います。
うーん。
2人の恋愛で別に羨ましいところが無いっていうのが、現実的で、恋愛映画として余韻を持つにはそこが足りないかな?
カップルで再現したいあのシーンみたいのが、特に無いですね。飛べないし。